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『心理試験』江戸川乱歩 嗚呼、艶やかなる人間の滑稽さよ。。。

最近、押入れの奥にしまってあった段ボールから見つけ出した、おそらく中学生の時に買った江戸川乱歩。ふと読みたくなったので10何年ぶりに読んでみました。

心理試験 (江戸川乱歩文庫)心理試験 (江戸川乱歩文庫)
(1987/07)
江戸川 乱歩

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↑なぜか画像がなかったんですが↓と同じシリーズなのでこれと似たようなジャケになります。

人間椅子 (江戸川乱歩文庫)人間椅子 (江戸川乱歩文庫)
(1987/06)
江戸川 乱歩

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江戸川乱歩は小学校の図書館にあった二十面相シリーズにはまっていらい小学生の時に、そのシリーズ全46冊を読破した記憶があります。またこのシリーズ以外の作品もよく読んでました。

その中で最終的に選び出した最強のお気に入りがこの『心理試験』でした。乱歩は短編作品が結構多いんですけど、そのほとんどにおいて、短編とは思えないムチャクチャ内容の濃いものばかりです!この『心理試験』も全部で7編の作品でまとめられており表題作品のほかに『二銭銅貨』、『石榴』、『芋虫』などいずれも秀逸な作品が並んでおりまして、これ一冊でほぼ私の個人的な乱歩ベスト、といえるような内容でしたので、古本屋に売らずに今でも持っていたのでしょう。

表題作品が冒頭を飾り、『二銭銅貨』がそれに続くんですけど、この二作品は江戸川乱歩の初心者向けという感じでソフトタッチな気軽に読める内容です。しかもそれでいながらトリックの巧妙さや、短編ながらも全体の伏線を張り巡らせた構成に唸せられます。

乱歩は基本的にはミステリー推理小説がメインになるので、まずは巧妙なトリックを楽しむ、という楽しみ方が第一なんですけど、だんだん慣れてくるとそれだけではなくて、乱歩作品にはどうやらどうやら何か得体のしれない魅力があるぞと徐々に気がついていくんです。それは「人間の内面の変質性と滑稽さ」といえばいいのでしょうか。人間とはかくもこのようにおかしな生き物なのだということをひたすら表現し続けていて、実はそこがむしろ乱歩作品の見どころ・魅力であり、乱歩に惹きつけられてしまう源泉なのです。そこが普通のトリックを解き明かすだけのミステリーとは全く異なる点です。

完全に常識を逸脱してしまうかのような人間の行動の描写が、人によっては読むに耐えないと感じることもあるかもしれないんですけど、そんな表現の中にこそ人間の内面心理の本質を解き明かしてしまうような、乱歩独特のメッセージが隠されているような気がします。なんだか乱歩作品を読んでいると、ものすごくダークで深い深い漆黒の闇を進んでいくような、でもその先の地の底に、とんでもなく色鮮やかで艶やかな楽園が広がっているというか、そんなイメージを持つに至ります。

『石榴』や『芋虫』なんかは、上記の『心理試験』と『二銭銅貨』に比べると、かなりディープでダークな内容になってきて、ここら辺まで来ると、いよいよ乱歩の本領が存分に発揮されてきているなと感じます。『芋虫』に至っては、勝手に『ジョニーは戦場へ行った』は、この『芋虫』の影響を受けているんじゃないのかな、と感じてしまうほどのなかなか重々しい設定です。実際のとこはどうなんでしょうかね。かなり共通点がおおいので気になってしまうんですけど。最終的な主題はちょっと違いますけどね。

それからたまたまジャケットの引用で記載した上記の『人間椅子』なんて、読んでいて想像するだけで、もう背筋が凍る恐怖を覚えるような人間の変態的行動を描いた作品ですけど、それでいてその反面、犯人が超マジにも関わらず、その姿と緊張感を想像すると、ものすんごい滑稽で笑えてしまうという、頭が混乱するぐらいのわけわからん感情が呼び起されてきてしまいます。今でいうストーカーもここまでアホなことしないだろ、というぐらいの人間の屈折した深すぎる愛情が描かれています。詳しい内容は気になった人は読んでもらったほうが早いんですけど、一言で内容を言うならズバリ『人間椅子』というタイトルそのまんまです!!!怖いですねー。

乱歩は1895年生まれでおもな執筆は昭和の初期なので、まさに日本の近代文学を彩る文豪の一人とも呼べる人物ですが、かなり読みやすいですし、その人間の普遍的な本質を描いた作品群は今読んでもまったく時代を感じさせません。

一度この悦楽乱歩ワールドに浸かって頂き、溺死寸前までいってみられることをお勧めします!

その他のお勧め作品↓
江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)
(2004/07/14)
江戸川 乱歩

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怪人二十面相 (講談社青い鳥文庫 (71‐1))怪人二十面相 (講談社青い鳥文庫 (71‐1))
(1983/01)
江戸川 乱歩古賀亜十夫

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