以前
『原稿用紙10枚を書く力』齋藤 孝 文章は建築物の創造なんだ!というエントリーで「書く」ということについて学んだことを書かせて頂きましたが、まだまだ何でもかんでもスラスラと書けるようにはならないもんで、さらに「書く」ことの方法論を研究すべく、またしてもこんな本を読んでみました。
この本は確か
勝間和代さんの本か何かに、書くことを学ぶならこの本!みたいな感じで推薦されていたので今回手にとりました。
【気になった所】
■機能文とは自分が言いたいことをはっきりさせ、その根拠を示して、読み手の納得、共感を得る文章
■あなたが文章を書くと言うことは、あなたが納得いくまで自由にものを考えて良いということだ。
■「何のために?」と考えて文章を書こうとすると、自分の仕事観や世界観を問われていることに気づくはずだ。
■2つの注意点
①最終的に書き上げた文章の論点が一貫していること
⇒書いた文章の、論点と意見が呼応しているか確認
②「問い」を意識しつつ、文章を書く習慣をつける
⇒自分は何を書こうとしているか、ではなく「どういう問いに基づいて書こうとしているか?」を考えてみる
■論点、つまり何を書くか決める時、一番大事なのは自分のモチベーションだ。自分にとって切実な問いを選べばたとえ苦しくても書かずにはいられないし、よい文章になる可能性が高い。
■文章で大切なのは、自分の根っこにある気持ちや生き方に嘘をつかないことだ。
■自分の腑に落ちるまで、自分の生き方にあった言葉を探し、言葉を発見し、自分を偽らない為の文章を書くことによってのみ、読み手の心は動く。
■何のために書くのか、結果をイメージする。
⇒否定を提案に変える。新しい考えを出すというのは骨の折れる作業を自分で負担し、自分の理想を形にできる
■志望動機は「なぜその大学か?」「なぜその会社か?」ではなく、もうちょっと細分化して、「なぜその学科か?」「なぜその事業部か、職種か?」と細分化して考える
■相手と自分を連絡する「キー」をみつけることが、志望動機の一番のポイントだ
■自分の中から湧き上がってくる印象、想い、考え。それを通して人と関わる。
■早いうちから、自分の意志を表現して打たれ、失敗を身体の感覚にやきつけていく。
■自分という存在が関わることで、相手の新たな引出しを開けるのだ
■相手という個性に、自分として向き合ったとき、自分の中に沸き起こってくる何かがある。その相手だからこそ言いたいこと、自分にしか言えないこと。そういうものにもっと忠実になる
■自分にしか書けないもので、互いの潜在能力が生かされるとき、相手と私が出会ったことはかけがえのない意味をもつ
【感想】
冒頭に書いたように、この本を読む目的として、「書く」ということの方法論を学びたいということをあげていたわけなんですが、何とこの本は、方法論のみならず、書くことの意味、自分と他者の交わりという哲学的な部分にまで言及する深い内容で、むしろ書くことの心構えというか、そういう部分に予想だにしなかった感銘を受けてしまいました。
方法論的な部分で言うと、書くときの、最初の「問い」が重要だということ新たに学びました。つまり自分はなぜこの文章を書くのか?という根本的な問いや、その内容の論点に対する細かい問いを思い浮かべながら書く、ということが大前提。これまではブログを書くにしても、ただなんとなくこれについて書こう、これについてどう思う、というのをただつらつらと書いていっていただけなんですが、自分に問いをぶつけることで、書くべきことが更に明確化してくるのです。
例えば、今この文章を書いている私は自分に対して、
■なぜこの文章を書くのか⇒自分自身のデータベース化の為
■この文章の論点は何か⇒書くことの方法論と心構え
■書くことの方法論とは何か⇒「問い」と「論点」と「結論」の明確化
■書くことの心構えとは何か⇒自分の純粋な想いをそのまま表現し、自分にしかできない感動を与える
と、書いていけばめんどくさいので全部は書きませんが、このような問いをぶつけ、その答えを書くようにしています。そうすると不思議と自分の中からポンポンと言葉が出てきますね。「問い」を意識する。論点と結論を対応させるという感覚ですね。
また、心構えについてなのですが、例えば読んだ本についての感想を書くとき、本の「要約」を書くのではなく、あくまでもその本に書いてあることが自分という人間を通っていった時に、自分の中でどんな「化学反応がおこったのか」を書くということが「書くことの心構え」なのだと改めて教えてくれました。
『思考の整理学』外山 滋比古 誤解を恐れるな!行けばわかるさ!のエントリーに
真に意味のあることは、その情報が自分を通ることで、自分なりの組み合わせでいかに新しい価値が生まれるか、そしてどうそれを伝えるのか、、なのではないでしょうか。
と、こんなことを書いていますが、これと同じことです。つまり自分自身の言葉で書きなさいということ。自分を通すことで新しい価値を生み出しなさいということ。
これが文章で人の心を揺さぶる秘訣なのだそうです。。。多少つじつまがあってなくてもその人の思いが伝わってくるような熱のこもった文章こそ人を惹きつけるのですね。論理的な構成はしっかりと築きあげつつ、そこに魂を吹き込むというイメージでしょうか。ふんふん。
ただ一個だけすんごい気になったのが、、、この本目次がないっ!!
目次がない本なんて今まであんまり無かったので、正直すごく読み辛かったです…。本の構成を意識しながら読む時の、目次が果たす役割ってすごく重要なんだなってことを改めて痛感しました。。。そういう意味ではそれを実感できて良かったともいえますが…。
次に挑戦してみたい「書く」本↓
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