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生態史観で世界の幸福度の分布をみる‐『文明の生態史観』梅棹 忠夫

「生態史観」を使って今後の世界の幸福度の分布と歴史のつながりの法則性を見いだす、ってのはどうでしょう。

文明の生態史観 (中公文庫)文明の生態史観 (中公文庫)
(1998/01)
梅棹 忠夫

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本書は言わずと知れた知の巨人・梅棹 忠夫さんの不朽の名作です。1955年の刊行になるのでもう56年前の作品。それなのに全くもって古さを感じさせず、現在においてもまだまだ有効な史観を提示してくれます。

「生態史観」とは、簡単にいえば世界の歴史を観察する際の方法論のことです。

歴史を生活様式の変化を観る生態学として捉える

どういうものかというと当時のアジア、ヨーロッパ、アフリカ北半を含む世界を、第一地域と第二地域という二つの地域に分けるのです。第一地域には日本と、ドイツ・イギリス・フランスなどの西ヨーロッパ諸国が属します。第二地域には、先述べた第一地域を除いた全ての地域が該当します。これら2つの地域の歴史の推移は、それぞれの地域ごとに共通したサクセッション(遷移)によって一定の法則性に沿って進むという考え方です。

第一地域の特徴は高度資本主義社会を形成していることです。この国々ではブルジョワが実質的な支配権を握っていて、その体制は革命によって獲得されたものです。革命以前は封建体制を敷いており、いわばこの封建体制がブルジョワを養成したのです。これらが第一地域に共通する特徴となります。

第二地域はその裏返し。資本主義体制は未成熟でおおむね独裁者体制になっている。革命以前の体制は主として専制君主制か、植民地体制であり、これらの支配のもとではブルジョワは未成熟なままです。

単純にその国の場所を西洋・東洋と分けて、その文化を形作る要素の系図を示す系譜論で考えるのではなく、あくまで共同体の生活様式の変化を観る生態学として捉えるわけです。

生態史観的フィジーの考察??

で、これを読んでて、そういえば3年前にフィジーに行って、こんな考察を書いたなぁと思い出しました。だいぶ稚拙ながらも自分なりにフィジーの歴史と日本の歴史の比較から考察してます。信長時代の封建社会の日本と、それがなかったフィジーとの歴史の比較って意味では手前みそではありますが、結構生態史観的に捉えられているんじゃないかなぁなんて…。なかなかいい線いってるんじゃないの?みたいな…。

というかこの本読んでて、全くの新たな視点で目から鱗がボロボロ落ちたというよりも、あぁそれすごくわかる!というわが意を獲たり的な同意感覚の方が強かったんですよね。フィジー以来、海外に行ってないんですが、本書を読んじゃうとまた海外行って見聞を広めたくなってきてうずうずしちゃいますね。

生態史観の今後の役割

そしてこの生態史観を現代に置き換えると何が見えてくるでしょうか。自分の目からは高度資本主義が発展した第一地域の国々よりも、第二地域の国の中から、南アジアに位置するブータンなどの国民総幸福量を打ち出す国が出てきているという事実が浮かび上がってきます。

上記のフィジーの記事にも書いているんですが、フィジーに行って感じたことで未だに強く胸に残っているのが、後進国でありながらも、日本と違って自殺者が少なく、幸福感を感じている人が多くいることです。フィジーは「文明の生態史観」発刊当時の概念においては対象外の地域ですが、革命前に植民地であった地域として捉えるならやはり第二地域に属します。

生態史観では第一地域が高度資本主義によってより良い暮らしを実現できているのに対し、第二地域ではそれがまだ成し遂げられていないとしていますが、現代においては第二地域から幸福度の高い国が出てきていることは、これもやはり生活様式の、つまりは生態の変化が着々と進んでいるという裏付けでもあるわけです。

というわけで今後は「生態史観」というツールを使って、幸福度の高い国の分布と、その歴史の推移の法則性に注目していきたいですね~。

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