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『客はアートでやって来る』山下 柚実 大黒屋はFUJI ROCKだ!

まるでFUJI ROCKのようです板室温泉 大黒屋って。

「温泉」と「アート」という、一見なんの繋がりもなさそうなこの2つの要素を組み合わせた風変りな旅館は、「自然」と「音楽」が一体となったFUJI ROCKと非常によく似ていたのです!

客はアートでやって来る客はアートでやって来る
(2008/01/31)
山下 柚実

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栃木県那須岳の板室という集落にある創業457年の老舗温泉旅館・大黒屋(保養とアートの宿|板室温泉 大黒屋)。

「アートスタイル経営」と呼ばれる、温泉旅館に現代アートを取り入れた経営手法で、不景気を尻目に淡々と毎年黒字を出し続けている、知る人ぞ知る、伝統の千年の湯なのです。

「アートスタイル経営」。それはどうやって生み出されたのか?どのような仕組みなのだろうか?なぜアートなのだろうか?

これらの問いの答えを探すべく筆者が大黒屋へ訪問する所から書き始められる本書。いったん読みだすと最後まで止まらない!本と言うよりも、何やらアート作品のようなオーラが放たれている魅力に満ち溢れていました。ここ最近読んだ本の中でも特におもしろく、がっつりむさぼり読みさせていただきました!

そして読んでいるうちに、大黒屋・社長の室井さんの経営理念は、FUJI ROCKのオーガナイザー、SMASHの社長・日高さんの考え方に非常に似ていて、何やら「大黒屋」と「FUJI ROCK」という一見なんの繋がりもなさそうなこの2つの要素が更に自分の中で一体となっていくのでした。

それは
■お客様を選び、アーティストに選ばれる場
■文化の力で癒しを提供する
■楽しく働く
の3点が共通しているから。

■お客様を選び、アーティストに選ばれる場

大黒屋の館内にはこんな看板が掲げられているそうです。

「保養とアート」の宿でございます
 対象となるお客様
 健康を目的にされる方
 「文化」「知」「美」に興味のある方

以前はもっと「過激」に

「保養と展示」の宿でございます。
 宴会、ゴルフ等が目的のお客様は
 御満足いただけないかと存じます。
 どうぞその旨、ご了承くださいませ。

というなかなかパンチを効かせたものだったようです。

これを見て思い出すのが、FUJI ROCKのマナー向上キャンペーンの「以下に該当する方はチケットを買わないでください。」のくだり。

更に、大黒屋では「大黒屋現代アート公募展」なるものを開き、若手アーティストを育てていくことに本気で取り組んでいるのです。初めて開かれた公募展に、なんと「391点」の作品が寄せられたそうです。

このように大黒屋はアーティストを育てる場であり、アート空間やアーティストを支えていく「共感の輪」ができる場でもあります。

これはFUJI ROCKもまったく一緒。著書『やるかFuji Rock 1997‐2003』の中で
「なんでもかんでもお金に任せてという仕事はしたくない。フジロックに出たい。マネージメント、レコード会社、アーティストやバンドから、あそこに出たいと思ってもらえるフェスティバルを作っていくことを理想としている」
と日高さんは語っています。
やるかFuji Rock 1997‐2003やるかFuji Rock 1997‐2003
(2003/07)
日高 正博

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お客様は神様ではない。こうして明快なコンセプトを掲げて、健康や文化、知、美を求める客だけが共感してくれるようになる。と、同時にその共感に値する「美意識」をもったおもてなしができていなければならない。

それはフジロックがただのイベントではない、山の中で、都会の便利さとは真逆の環境の中で自分のことは自分で管理でき、なおかつ環境と共存できるエコな心を持っていないと来る資格はないと示す「美意識」と共通のものに感じられます。

■文化の力で癒しを提供する

時代が求めているアート
「別の時間」「生きる力」「新しい自分」を、取り戻すきっかけとしてのアート。殺伐とした現代社会で、生きていくことの困難を感じたり抱えたりしている人々にとって、いまアートが「一服の清涼剤」としての役割を果たそうとしている。

性悪説経営が全ての根源と揶揄されてしまうような現代の労働環境。その中で疲れ切った人々をこうして「文化の力」で癒そうとする根柢の部分がそもそも一緒なのです。

夏の暑い中、背広やネクタイだよ。あの恰好が、まともな人間や会社だと戦前から引きずってきたけれど、もういいよって、いらないだろうって。(省略)日本も思い切って休んじゃえばいいと思う。
だから、フジロックをやる。

『やるかFuji Rock 1997‐2003』より

■楽しく働く

大黒屋の社長・室井さんが若いころ、お客から言われた「あなた、ちっとも楽しそうに働いていない」という言葉。この言葉に衝撃を受け、自問自答を繰り返すことによって形になったアートスタイル経営。

それは室井さんが本当にやりたいことを追求した結果、働くことと生きること、つまり手段と目的が一つに溶け合った生き方と重ね合わさるのです。

対して日高さんも、最初から音楽業界に風穴をあけられたわけではなく、長い年月、自分の好きな音楽に関わってきて、それがなかなか世の中に通用しなかった苦い経験を持っているのです。そこから会社を設立し「自分の気に入ったことをやろう。イヤなら断ろう」と決心したことからFUJI ROCKは始まるのです。

絶対に夢は叶うと信じること。
本当に叶わなくてもいいだろう、それよりやることのほうが楽しいんだから



お客様がどうか?ではなく、自分が楽しいかどうか?

ここに、大黒屋とFUJI ROCKが人々を魅了する魅力の源泉があります。と同時に、人が働くとはどういうことか?の答えもまさにここにあります。

最後にこんな興味深い記述がありました。

「楽しく働く」こととは、すべての人々がアーティストのように働くことだ。

残念ながら今年は諸事情でFUJI ROCKには行けなそうです……(涙)。BAD BRAINS観たかった…。でも機会があれば大黒屋には行ってみたいな…。
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