You are not Logged in! Log in to check your messages.

Check todays hot topics

Search for Services:

Please Log in

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『歴史を紀行する』司馬 遼太郎 解き放された才能は「風土」から何を想う?

司馬遼太郎さんの紀行本を初めて読んだんですが、う~ん、ある意味時代小説よりもこういった紀行本とかのエッセイのほうが、断然おもしろいんじゃないのかと思ってしまうぐらい、司馬さんのファンタジー的な側面全開の一冊です。

歴史を紀行する (文春文庫)歴史を紀行する (文春文庫)
(1976/01)
司馬 遼太郎

商品詳細を見る


先日、会社の同僚と歴史小説の話になった際に、司馬遼太郎を絶賛する発言をしたところ、その同僚の反応はいたって微妙で、「司馬作品は自分は合わない」と嘯いていました。それはどうしてかというと、司馬作品には必ずついてくるご存知の「余談だが…」で始まる、ストーリーからがっつり外れていく補足。まぁ悪く言ってしまうとウンチクですね。これがどうやら「合わない」原因のようです。ウンチク激しすぎでこねくり回し過ぎってことですね。。。

私自身はそのウンチクを含めて一つのストーリーの背景にある様々な事象を丁寧に洗いだして統合して表現する構成から、歴史が何重にも折り重なっていくかのような濃厚さを感じますし、その補足にこそむしろ司馬さんの思想と歴史への愛情なんかが表わされていることが多いと感じていて、そこが司馬作品を好きな理由の一つでもあるんですが、、、人の考え方はホント様々ですね~。

で、この『歴史を紀行する 』を読んだ時にですね、あ~司馬さん完全に足かせ外してるな、って感じたんです。

足かせという表現はおかしいかもしれないですが、小説の場合史実を基にしたストーリーという一本の筋があって、そこから余談にそれると、ほんとはもっと脱線したいけどこれ以上は…マズイかも…って感じで渋々戻ってくる感じなんです。書いてるうちにそっちもどうしても書きたくなって書いちゃいました、というような。内から湧き出てくるものをどうしても抑えきれませんでしたという感じの申し訳なさみたいなものありつつ、でもそこに人間臭さとか微笑ましさも同時に感じるんですけれども。。

こういった紀行本の場合、その「内から湧き出てくるもの」だけで全て成立しますから、司馬さんがダイレクトに感じたこと、イマジネーションをそのまま何の縛りもなく文字にしている印象なんですよ。その土地の「風土」から感じたことを、司馬さんの持つ重厚な歴史観と混ぜ合わせてギュッと凝縮して出てきたエッセンスをぜいたくに並べているという、そんな感じ。

それはもう、たとえばバンド活動しているミュージシャンが、バンドがうまくいかなくなって、ソロ作品出したらそこにとんでもない才能が表現されていたりとか、ファンタジスタと呼ばれるテクニック重視のサッカー選手が、合理主義の監督のもとでは干されたけども、その才能を自由に生かしてくれる監督と出会って観客を魅了しまくりのプレーを観せてくれるようになった時の歓喜や祝祭の気分にも似ています…。

って別に司馬さん、小説のほうは嫌いだとか、そんなことは全くないんでしょうし、小説が面白くないって言う意味でも全然ないです…。

この本の内容には一切がっさい振れませんでしたが、高知、京都、鹿児島、萩、大阪、三河、会津若松、佐賀など幕末に大きく関わった(または関わらなかった)土地を順次回っていき、その土地の「風土」と、人間の気質や文化の違いがいかに歴史的に影響を及ぼし関ったのか?について、司馬さんなりの観点でその本質を見事にあぶり出してくれています。「風土」から歴史に想いを馳せることの奥深さと面白さを感じさせてくれる、そんな一冊です!と同時に小説家の書くエッセイって結構いいかも!という新しい発見がありました。

司馬さんの紀行本と言えばこのシリーズ↓
街道をゆく (1) (朝日文芸文庫)街道をゆく (1) (朝日文芸文庫)
(1978/10)
司馬 遼太郎

商品詳細を見る


その他司馬さんのエッセイ↓
司馬遼太郎が考えたこと〈1〉エッセイ1953.10~1961.10 (新潮文庫)司馬遼太郎が考えたこと〈1〉エッセイ1953.10~1961.10 (新潮文庫)
(2004/12)
司馬 遼太郎

商品詳細を見る


二十一世紀に生きる君たちへ (併載:洪庵のたいまつ)二十一世紀に生きる君たちへ (併載:洪庵のたいまつ)
(2001/02/12)
司馬 遼太郎 (しば りょうたろう)

商品詳細を見る


アメリカ素描 (新潮文庫)アメリカ素描 (新潮文庫)
(1989/04)
司馬 遼太郎

商品詳細を見る
スポンサーサイト

COMMENT

管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK

トラックバックURL:

    (copyボタンはIEのみ有効です)
« | HOME |  »
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。