You are not Logged in! Log in to check your messages.

Check todays hot topics

Search for Services:

Please Log in

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

万人受けしない「孤独」についての作品だからこそ、抱きしめたい-『ソーシャル・ネットワーク』

つながろうとして手をのばすけどやっぱりつながることができない。やがてつながろうとすることをやめてしまう。でも心の中では、誰にも、そして自分にもわからないけど、ずっと手をのばし続けている。

この映画、「ソーシャル・ネットワーク」という概念の根底にある、「人とつながりたい欲望」に特異性をもつ人間の揺らぎを描いた作品だと解釈しました。ほんとにもうこれ、抱きしめたい一本。

ソーシャル・ネットワーク 【デラックス・コレクターズ・エディション】(2枚組) [DVD]ソーシャル・ネットワーク 【デラックス・コレクターズ・エディション】(2枚組) [DVD]
(2011/05/25)
ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド 他

商品詳細を見る


FACEBOOKについての物語ですが、あくまで史実をもとに新たに創作した一つの作品ですから、実際のFACEBOOKやマーク・ザッカ―バーグを重ねすぎない方が面白く観れますよ。司馬遼太郎の本読んで、歴史は本当にこの通りだったんだと思ってはいけないのと一緒です。

無意識に入り込む抑えの利いた重厚な余韻

それにしても今まで観たどの作品とも違う不思議な後味でした。静かな、抑えの利いた感動のようなものと言ったらいいんでしょうか。それが引っかかりというか違和感みたいな余韻になってずっと残る。後からそれが段々だんだんでかくなって、抑えが利かなくなってもう一回観てしまう、そんな作品でした。

後から思えば全編を通して映し出されるうす暗くもハイコントラストな映像や、綺麗な旋律でありながらも不協和音のような重低音が印象的な音楽などが、その余韻に一層の重厚感を与えているのがわかります。でも観てる時は意識に残らない。無意識に入ってくるんですよね。

あの、この作品をエラそうに論じれるほどのバックボーンは自分にはないし、この映画はひとつの切り口で論じられるような単純な代物じゃないんで、この映画の考察についてはこの↓あたりのpodcastを聴かれることをおススメします。

ザ・シネマハスラー「ソーシャル・ネットワーク」

もう観ちゃった人のための『ソーシャル・ネットワーク』/ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記

なので、ここではほんとに超個人的なことだけ書いておきます。

無意識に表出してしまう切望感

マーク・ザッカ―バーグ役を演じるジェシー・アイゼンバーグのビジュアル。それから感情を抑えきった演技や、そこから透けて見えるコミュニケーションにおける特異性…。トータルとしての、人と心を通わせることができない孤独な存在感が、自分の身近にいる人間にとてもよく似てたんです…。ほんと個人的すぎるけど…。

だから一見酷いように感じるザッカ―バーグの言動が、自分には全く酷く感じられなかったし全く憎めなかった。というかむしろものすごく愛着を感じました。

それとラスト前の弁護士との会話から、円環構造になっていたラストのあのシーンに至るまでの流れ。素晴らしすぎるでしょ。

孤独な人間の心からの叫び…。しかも自分の行動を客観視できていないように思えるあの感じね…。無意識のうちにプライドを脱ぎ捨ててるんだけど、表情はまだ自尊心と、表出してしまう切望感で揺れ動いているあの感じ…。

あそこはほんとにもう、ありとあらゆるものが投影されて、もうひとりの自分をそこに見たという思いすらします。

今まで生きてきた中でときたま感じてた、同じ世界に生きていながらも実は違う世界にいるんだと気づいてしまったときの、目に見えない断絶の絶望感とか、だけど本当はそうじゃないと願う切望感とかね。

万人受けしない「孤独」についての作品だからこそ、抱きしめたい

上のpodcastで町山智浩さんがこのように語っています。

「この映画は全てを手に入れた天才の、孤独を描いた映画で、それゆえに万人が共感する映画ではない」「よくできている映画だからアカデミー賞にはノミネートされるけど、結局は『英国王のスピーチ』のような万人が共感できる作品に負けてしまう」

そのことばどおり、アカデミー賞の作品賞は『英国王のスピーチ』が取りましたね。

たしかに万人に共感されるようなカタルシスを伴った作品じゃない。けれども万人に共感されにくい作品だからこそ、ごく一部の自分のことのように共感できる人にとっては、万人受けする作品よりもずっとずっと深いところに刺さる一本になるんじゃないかと思います。自分にとってはそんな作品でした。ほんとうにもう、抱きしめたい一本。
スポンサーサイト
スポンサーサイト
« | HOME |  »
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。